100 SPlit Teeを用いた高力ボルト引張接合の研究 : その1.1列TT形式及び1列HT形式の理論的研究(第1部構造)

概要

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SPlit Teeを用いた高力ボルト引張接合に関してはDouty,McGuireの研究がある。この研究は比較的厚板を用いるアメリカ式の接合ディテールを中心としたものであり,我国の実状に合わない部分があるので,本研究ではさらにその一般化を試みた。高力ボルト引張接合の最も簡単な形式として,こつのTeeをボルトで締め付けるものが考えられる。(図1参照)。一方実用上重要な形式としてSPlit TeeをH-colummに取り付ける場合がある(図2参照)。以後前者を1列TT形式,後者を1列HT形式と呼ぶ事にする。両者の基本的相異点は1列TT形式は引張外力の作用面が同一平面上にあるのに対しHT形式はTeeとH-colummのウェブ面が直交する点外力の作用面も直交する点にある。両形式の理論解析は大体次の様に考えて行なった。2個のSPlit Teeを高力ボルトで締め付けると,図3に示すようにボルト近傍のTeeフランジは圧縮変形する。この時,両フランジ間に生ずる力を材間圧縮力と呼ぶ。このボルトの受圧部分は,Teeウェブに外力が加わると元の形に戻ろうとし,さらに外力が増せば圧縮変形は消滅する。(図4,5参照)この状態を以後離間と呼ぶ。この際,ボルトの変形とTeeフランジの受圧部分の変形及び,両フランジ間の変伍は等しい。図4,5に示したように,Teeウェブに外力が加われば,両フランジの変形状態から当然てこ反力の存在が考えられる。その作用点は板の剛性,外力の大きさにより異り,移動するものと思われる。接合されたTeeの一方に作用する力は,外力T,てこ反力R,ボルトカB,そして離間前では材間圧縮力Cがあり,これ等は相互に釣合っている。以上述べた考えを以下数式で表わす。[figure]
社団法人日本建築学会の論文
1968-06-29

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