能力としての自律 : 社会福祉における自律概念とその尊重の再検討
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概要
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本稿は社会福祉において主要な価値倫理である自律とその尊重を問うものである.これまで社会福祉学上では,自律の尊重は数多く議論されてきたが,それは尊重の方法論を問うことに傾倒してきた.しかし自律の尊重を論じるためには,その前提として自律の概念と尊重の対象を明らかにする必要がある.本稿は先行研究から自律の概念を整理した上で,能力としての自律を論考し,それは「行為主体性」「選好形成」「合理性」「表出」の四つの内的要素から成立することを明らかにした.さらに自律の外的条件として「環境」を挙げ,四つの要素との関係とその問題性を述べた.この検討により,従来十分に自律していないといわれてきた人々の阻害された自律能力が何であるのか,尊重の対象が明確となった.したがって方法論のより実質的な検討に寄与することができる.また,個人の自律・自己決定が過度に強調される言説に対して,再考を促すことが可能となったといえる.
- 2009-08-31
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