複数モードを利用した国際複合一貫輸送システムの最適化のための基礎的考察
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概要
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わが国のみならず世界の先進工業国の製造業は、国際的なコスト競争に対処するため、東アジア、特に中国を中心とした海外にその生産拠点の多くを移動させてきた。日本においても、かつては日本から世界市場に供給が行われていた製品が、今日では進出先国から直接世界市場へ供給が行われている。これら製品の海外への輸送手段には従来、航空輸送と海上輸送の2種類の輸送方法が考えられていた。新しい製品は、市場を有効に開拓するため早急な輸送が望まれ、それゆえこの目的のためには航空輸送が用いられた。しかし、航空輸送は高速であるがコスト高であり、量的輸送能力は低い。開拓された市場には大量の製品供給が必要であり、このため大量輸送には海上輸送が用いられた。この両輸送手段の形態と機能の相違は極めて大きい。しかもその相違は、生産貨物の集中激化によりコスト的には増大し、速度的には減少の傾向にある。ここに両者の特長を併せ持つといえるシー・アンド・エア輸送なる手段が登場した。シー・アンド・エア輸送とは、一旦近隣の空港まで海上輸送し、そこから航空輸送をしようという国際複合一貫輸送である。この輸送方式は、中国から世界最大の消費国米国に輸出される商品にとってきわめて有効であると考えられる。日本は、その地理的条件とその輸送形態を構築するインフラを持つ港湾の存在、航空貨物スペースの確保のしやすさ等からシー・アンド・エア輸送の中継地としてその役割を担えると考えられる。しかしながらこのシー・アンド・エア輸送の有効性、さらにはこの3種類の異なる輸送形態の併用手法の有効性は未だ十分な認識をえるに至っていない。本研究の目的は、複合輸送利用者の最適輸送計画のためにシー・アンド・エア輸送の有効性を検討し、最適輸送計画の枠組みを提案するとともに、同時に日本輸送業界の体制改善と活性化に資する情報を提供することにある。
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