Amphipyra(カラスヨトウ)属の卵サイズ,蔵卵数及び幼虫頭幅の成長の比較
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概要
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カラスヨトウA.livida,オオシマカラスヨトウA.monolitha,シロスジカラスヨトウA.tripartita,ツマジロカラスヨトウA.schrenckii,及びオオウスヅマカラスヨトウA.erebinaの卵の大きさと産卵数を比較した.その結果,成虫サイズ(前翅長)が一番大きいオオシマカラスヨトウがもっとも小型の卵を産み,蔵部数は最大であった.しかし,次に大きなツマジロカラスヨトウはもっとも大型の卵を産み,蔵卵数は最小であった.全体とすれば前翅長と卵の大きさ及び蔵卵数の間に関係はなかった.一方,卵の大きさと蔵卵数との間には反比例的関係があった.上記の種のほかにヤヒコカラスヨトウA.subriguaも加えた6種の幼虫頭幅を測定し,成長を比較したところ,オオシマカラスヨトウをはじめ他の種では齢ごとに比較的急速に成長するのに対し,ヤヒコカラスヨトウの成長はこれらよりゆるやかで,齢ごとの成長比の推移も他種とぱ異なる傾向を示した.なお,頭幅対数値による生長直線の勾配は,卵の大きさ及び蔵卵数と並行的に変化する傾向を示した.
- 日本鱗翅学会の論文
- 1989-09-20
日本鱗翅学会 | 論文
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