ネグロトガリバ属と新近縁属の検討および3新種の記載
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概要
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本報では,ネグロトガリバ属Mimopsestis MATSUMURA, 1921)とこれに近縁と考えられる1新属(Wernya gen. n.)を検討し,タイ北部,マレー半島,台湾から後者の3新種を併せて記載した.また,新属の模式種に指定した中国南部のPalimpsestis lineofracta HOULBERT, 1921,の他に,アッサム地方から記載されたGaurena solena SWINHOE, 1894,をこの属に移した.一方,ネグロトガリバ属は,これまでMimopsestisまたはその客観シノニムであるSpilobasis HOULBERT, 1921,の下に数種が記載されているが,それらはいずれもMimopsestisとは別の属に位置すると考えられるので,模式種のPalimpsestis basalis WILEMAN, 1911,ネグロトガリバのみをここに残した.一部の種については正しい所属先を示せなかったが,恐らく1つは新属の設立が要求されるものと思われる.Wernya gen. n.模式種:Polyploca lineofracta HOULBERT, 1921.雌雄交尾器の形状が極めて特異で,特に雌の第7・8腹節の節間膜が発達し,ここに長毛を密生することでこの科の他の属と区別できる.また雄交尾器では,tegumen, uncusが強靱で,通常強く特化したsociusをもつことや,比較的硬化した単純な構造のvalvaを持つことで区別されるが,これらの構造の一部はMimopsestis属にも見られるので,これに近縁と考えられた.現在この新属に含められる種は,次の5種である.W. lineofracta (HOULBERT, 1921), comb. n.中国(雲南省).W. solena (SWINHOE, 1894), comb. n.インド(アッサム地方).W. rufifasciata sp. n.ケブカトガリバ(新称)台湾(南投県).W. thailandica sp. n.タイ北部(チェンマイ).W, punctata sp. n.マレー半島(タナラタ).また,今回Mimopsestis属から除外した種は以下の6種である.Spilobasis pseudomaculata HOULBERT, 1921; Spilobasis circumbata HOULBERT, 1921; Spilobasis hoenei SICK, 1941; Spilobasis minor SICK, 1941; Spilobasis albogrisea MELL, 1942; Mimopsestis determinata BRYK, 1943
- 1987-05-20
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