バタン島の蝶類
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概要
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台湾とルソン島の間には,多くの島々が点々とつらなり,両者を結んでいる.すなわち火焼島,紅頭嶼の南,バシー海峡を隔てて,ヤミ,マブディス,イバヤット,バタン,サブタンなどのバ夕ン諸島,さらにバリンタン海峡とルソン島の間に,カミギン,バブヤン,カラヤン,フガなどのバブヤン諸島がある.これらの島嶼群は,その地理的位置から,フィリピンと台湾,さらに琉球との生物分布の関連性を見る上に,非常に重要であり,また興味深い地域といえよう.この地域の生物相探究は過去に,マニラ科学局(Bureau of science, Manila)の研究者によってなされ,若干の報告が知られるが,十分な知識をえる状態には至っていないようである.とりわけ蝶類については,バブヤン諸島より,わずかな資料が知られるにすぎず,バタン諸島については不明であった.1970年の夏,私は短期間ではあったが,バタン島で昆虫類を採集し,同島産蝶類の一片を知ることができたのでここに報告したい.
- 日本鱗翅学会の論文
- 1973-07-01
日本鱗翅学会 | 論文
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