Notes on female specimens of Papilio benguetana
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概要
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ベンゲットアゲハPapilio benguetanaは1923年J. J. JOICEYとG. TALBOTによってEntomologist第56巻に記載きれて以来,採集された標本はいずれも雄ばかりであった. 1965年5月,筆者は原田基弘氏と共にフィリピン,ルソン島のパウアイへ採集を試みたが,その折採集した20頭の本種の中に原田氏により捕えられた1頭の無傷の雌があった.我々はこの雌を展翅標本にすべきか,人工採卵を試みようかと迷ったが,結局後者を選んだ.末交尾であったこの雌は雄と交尾きせた後,採卵のためのあらゆる手段が採られたが不幸にしてそれらは不成功に終り,雌は大破して標本としての価値を失った.幸い1971年,同地へ採集を試みた郡司芳明氏は,完全な2頭の雌を採集することに成功,これらの標本を贈与して下さった.本稿を草するに当って原田基弘,郡司芳明両氏の無私な御協力に深謝の意を表し,このような貴重な標本を採集された功績を讃えたい.また日頃御懇切な御指導を賜わる日本鱗翅学会々長,九州大学教養部教授白水隆博士,国立科学博物館黒沢良彦博士に対し深甚の謝意を表する.
- 日本鱗翅学会の論文
- 1973-01-31
日本鱗翅学会 | 論文
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