伝達関数法を用いたコモンモードノイズからのPCモニタ画像復元
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概要
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伝達関数法を適用した信号解析の実践例として,PCにおける電磁ノイズ漏洩系を対象に,漏洩コモンモードノイズからのモニタ画像復元実験を試みた.本実験では,PC本体からモニタへの画像信号を入力とし,画像信号が伝送されるモニタ信号ケーブルに漏洩・重畳されるコモンモードノイズを出力とする系(以下、コモンモードノイズ漏洩系と呼ぶ)を線形システムとして扱った.本線形システムのステップ応答は,複雑なビートの発生を伴った.数式による解析では誤差が大きくなることが懸念されたため,ステップ応答の詳細な数値データを実験的に取得できる利点を活かした数値解析的手法にて信号処理を行った.ノイズ波形から順次ステップ応答データを数値的に差し引くことで,立上り/立下りの急峻化およびビート除去が施され,ノイズ波形はモニタ表示画像に対応した鮮明なパルス波に整形された.表示画像として9×9dotで構成されるアルファベット文字を対象とした復元実験にて,モニタ解像度800×600pxおよび1280×1024pxにおいて1dotの分解能での画像復元が確認できた.
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