病状安定期における終末期医療の説明が終末期治療方針決定に与える影響
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概要
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終末期の治療方針選択に、患者の意思を反映しやすくすることを目的に、病状の安定した時期に終末期医療の選択・意思決定に関して啓発活動を行った。この啓発活動が終末期における人工呼吸や経管栄養治療の意向に影響を与えたか検討した。リハビリテーション(以下リハと略す)病棟へ入院した患者224名(介入群)に主治医が終末期医療に関する啓発を行った。終末期医療の治療選択に関する質問票を、介入群と同時期に同じ病棟に入院したが啓発を受けなかった患者114名(非介入群)の計338名に対して、退院後自宅に郵送した。計104通(30.8%)の患者またはその家族から回答を得た。終末期に人工呼吸および経管栄養を行うか否かは、介入群と非介入群で統計的に有意な差はなく、差し控えは認められなかった。また自分自身よりも家族に対し、意識のない時よりもある時の方が終末期に積極的な治療を希望する回答が多かった。終末期の治療選択については「わからない」という回答が半数を超え、終末期医療の選択に関しては、十分な情報提供と時間が必要と思われた。
- 2009-09-22
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