「グローカル化」時代におけるグローバル都市のネットワーク(<特集>グローバル化時代の大都市-東京(圏)に焦点をあてて-)
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概要
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本稿は,経済のグローバル化と都市経済の役割が高まるローカル化か相互作用しながら同時進行する「グローカル化」をキーワードとして時代の潮流をとらえ,「グローカル化」時代における世界資本主義の経済地理をグローバル都市論の視座から考察したものである.グローバル都市論は,フリードマンやサッセンらの先駆的研究によって1980年代後半以降に発展し始めたが,1990年代末以降はテイラーらの「グローバル化と世界都市」研究グループの研究によって,都市の階層性に加えて,関係性が解明されてきた.現代のグローバル都市は競争と連携の関係にある.企業立地や人材獲得をめぐる競争関係の中で,世界の各都市は「競争的行為者」としての性格をもつにいたった.他方,都市は非階層的な連携関係にもあり,都市ネットワークに関する研究が増加している.最後に,今後の都市ネットワークのあり方を決める「連結の経済性」は,投人面のコスト節約,産出面の相乗効果,戦略性の利益の3つから構成されることを論じて結論とした.
- 経済地理学会の論文
- 2008-12-30
著者
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