ドイツにおける妊娠中絶論争 : 法と技術の倫理から身体と対話の倫理へ
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概要
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「人間の生命」には「人間の尊厳」が存する。これを規範的原理として、ドイツでは人工妊娠中絶やヒト胚の研究利用などについて厳しい規制がかけられている。ただし一九九三年以降の妊娠中絶に関する規制に関して言えば、「妊娠葛藤」という概念を鍵とした論理構成によって、行き過ぎた堕胎厳罰化を回避し、「妊娠葛藤相談」などを通じて中絶を減らす実践的な取り組みへとつながっている。本稿は、そこに至るまでに繰り広げられた旧西ドイツにおける生命保護派と中絶擁護派との激しい戦いを描き出すことを目的とする。生命保護派の代表としては哲学者のローベルト・シュペーマンを取り上げ、一九七〇年代における議論を批判的に検討する。他方では堕胎罪廃止に向けた激しい女性運動について紹介し、その主張がドイツにおいてどのように解釈されたかを見る。さらに「生命」に関する技術的表象の支配に対するバーバラ・ドゥーデンによる根本的な批判を取り上げることを通じて、ドイツにおける生命環境倫理(ビオエーティク)の成立に中絶論争が果たした役割を明らかにする。
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