要フォロー児の共同注意行動の発達過程 : 1歳6か月児健診での言語および社会性フォロー児の発達的特徴
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1歳6か月児健診で言語や社会性に遅れが指摘された子どもたちについて、健診以前の生後8〜18か月に2か月ごとに実施したコミュニケーション行動に関する縦断的質問紙調査を後方視的に分析し、共同注意行動の発達過程について要フォロー群(言語フォロー群95児・社会性フォロー群32児)と定型発達群(1,528児)との比較を行った。その結果、1歳以前から定型発達群と要フォロー群との間に共同注意行動発達の差が見いだされた。また、共同注意行動を4つの項目群に分類した検討では、生後18か月時点で社会性フォロー群はすべての項目群において遅れを示す一方、言語フォロー群では獲得されている項目群がみられた。定型発達群と比べ、言語フォロー群は行動の獲得時期のずれを特徴として定型発達群と同様な発達的推移をたどる一方、社会性フォロー群は月齢を重ねても行動獲得の伸びがたさがみられるのを特徴とし、他の2群とは異なる発達過程をもつことが推察された。
- 2010-01-31
著者
関連論文
- 要フォロー児の共同注意行動の発達過程 : 1歳6か月児健診での言語および社会性フォロー児の発達的特徴
- 「オレンジ会」の現況と今後の課題(2)過去5年間の活動実績をもとに
- 共同注意行動の出現時期と発達的順序性
- 障害のある子どもの学習評価と授業改善 : 「学習到達度チェックリスト」の活用を通して(自主シンポジウム18,日本特殊教育学会第48回大会シンポジウム報告)
- 特別支援教育時代における動作法I : 肢体不自由領域での再構築(自主シンポジウム45,日本特殊教育学会第48回大会シンポジウム報告)
- 親子遊び教室における発達障害リスク幼児の行動変化の検討 : 自由場面・設定場面に着目して
- 未就学児の発達支援 : 早期支援という残された課題 (特集 発達障害支援)
- 地域健診と発達障害児のフォロー (特集 発達障害の見極めと対応・支援 : 乳児期から学童期を中心に)