ソーシャル・イノベーション概念とその可能性に関する検討 (特集 ソーシャル・イノベーション)
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概要
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1990年代以降、急激に進展する少子高齢化やグローバル化のもとで、社会的排除、環境、教育問題、インナーシティ問題などと言った、様々な社会的課題が顕在化し、その解決策に対応した動きや活動が顕在化するようになってきている。こうした動きや活動はソーシャル・イノベーションと呼ばれることが多く、それに関連する議論が様々な領域やレベルで活発化してきている。ソーシャル・イノベーションは概ね、社会的課題やニーズの把握およびそれらを課題として設定すること、こうした課題やニーズに対応する「新しい」アイディアや構想、その具体的な活動や実行プロセス、そしてこうした活動や実行プロセスを担う組織や人間関係の仕組み、といったことが必須の要件として含まれると考えられる。そこで本論においては、イノベーションという概念をたんなる技術革新という考え方を超えて、より広くとらえる必要があること、さらにソーシャル・イノベーションという考え方と密接にかかわりのある、主な三つの考え方、イノベーションの社会性や社会的側面、ソーシャル・アン卜レプレナー、そしてソーシャル・キャピタルに関する検討を行う。またわが国においても萌芽的にみられるソーシャル・イノベーションの動きを概観するなかでソーシャル・イノベーションの今後の方向性に関して検討を行うこととする。
著者
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