2510 ソフトウェア開発における仕様変更を前提としたプロジェクト管理について(一般セッション)
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概要
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昨今のシステム開発プロジェクトには,短納期,絶え間ない機能変更要求,最新IT技術の活用,ユーザ体制の縮小といった前提が課せられることが多い.システムに対する要求が高度化する中でこうしたプロジェクトを遂行していくには,従前のウォータフォール型の開発手法を前提としたQCDによるプロジェクト管理だけでは対処できなくなってきている.本稿ではこうしたプロジェクトにおいて,どのように仕様確定,およびその後の変更管理を行い,プロジェクトを遂行したかについて事例を報告し,モダンPMの観点からプロジェクト推進方法についての考察を行う.具体的には,当該プロジェクトにおいて以下のような手法をとり実践した.(1)2フェーズによる開発スケジュールの立案(2)リスク管理とリンクした変更管理の実施 上記手法による一番の効果は,仕様決定時にユーザとのコンセンサスが得やすくなったことであった.開発スケジュールが重なりあった2フェーズで構成されているので,一度に全てを決定しなければならない場合と比べてユーザが方針を出しやすい.また,ステークホルダ間でリスク項目について情報共有しやすくなり,リスク項目が現実の仕様変更要求となった場合にも,予め確保しておいたリスク時間の中で適切な対応をとることができた.2フェーズ開発は一種の並行開発であり,プロジェクトマネージャにとっては進捗管理,工数管理,品質管理といった面で作業負担は大きくなる.しかし,それ以上のメリットを感じており,リスクマネジメントの実践方法のひとつとして今後も取り組んでいきたい.
- 2004-03-16
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