小学校における電流の概念獲得のための「粒子傾斜モデル」の有効性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究では,小学校の理科学習における教授過程で,学習者が電流概念の獲得を行う際の,「粒子傾斜モデル」の有効性についての研究を行った。今までに用いられてきた「アナロジー型モデル」の特徴を踏まえ,新しい「粒子傾斜モデル」の開発を行った。開発した「粒子傾斜モデル」は,学習者に視覚的にわかりやすく,操作しながら直感的に理解しやすいことを考慮した。また,この「粒子傾斜モデル」を用いて小学校4年生を対象とした実践授業を行い,電流の「流れ」や「向きや強さ」についての概念獲得の様子を分析した。その結果以下の3点から,「粒子傾斜モデル」の有効性が明らかになった。(1)新しい内容を学習する時に,学習者自らが「粒子傾斜モデル」を活用しながら考えるようになる。(2)電流の「流れ」を意識した概念をより強固にもつことができるようになる。(3)電流の「向きや強さ」についての科学的に妥当な概念を獲得することができる。
- 日本理科教育学会の論文
- 2009-03-13
著者
関連論文
- 2D-08 先行的に「科学言語」を与えた学習指導について : 小学校電気単元での実践をもとに(一般研究発表(口頭発表),日本理科教育学会第58回全国大会)
- 小学校における電流の概念獲得のための「粒子傾斜モデル」の有効性
- PB2-33 理科学習における考察場面でのコミュニケーション活動が機能する過程 : 小学校5年「ふりこの動き」の授業を通して(教授・学習)
- 2G-04 電流概念獲得のための「気流モデル」の可能性(授業研究・学習指導,一般研究発表(口頭発表),日本理科教育学会第57回全国大会)
- PD060 考察場面でのコミュニケーション活動が科学概念獲得に及ぼす影響 : 小学校5年「ものの動きとはたらき」の授業を通して
- 1G-S-5 科学を"教える"ことから広がる子どもの学びの可能性 : 小学校における電流概念獲得のための粒子モデルの導入を通して(理科授業方法の革新,課題研究,日本理科教育学会第55回全国大会)
- B-4 「知識伝達」・「事例化」学習による主体的活動の創造を目指した実践的研究 : 小学校3年生「豆電球に明かりをつけよう」を通して
- 小学校5年「流れる水のはたらき」における学習内容理解のための「科学用語」導入の有効性
- B4-3 先行的に「科学言語」を与えた学習指導について : 小学校「流れる水のはたらき」での実践をもとに
- 小学校5年「流れる水のはたらき」における学習内容理解のための「科学用語」導入の有効性
- 小学校5年「流れる水のはたらき」における学習内容理解のための「科学用語」導入の有効性