2次元,2.5次元および3次元モデルで計算される磁気異常の比較
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概要
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地磁気全磁力異常の原因となる磁性体の推定に使用されるモデル計算法において,本来3次元として扱うところを2次元として扱うと計算全磁力異常がどのように異なるのか検討した.この目的のため,モデルの幅と上面深度を固定し,長さと厚みを変化させた2次元,2.5次元そして3次元四角柱の計算全磁力異常を比較した.モデルは均一に磁化し,モデルによる磁気異常は地球磁場の誘導に起因することを仮定した.全磁力異常の計算は,2次元モデルではTalwani and Heirtzler(1964) 法を,2.5次元モデルではShuey and Pasquale(1973) 法を,そして3次元モデルではPlouff(1976) 法とBhattacharyya(1964) 法を使用した. モデルの長さと幅を変化させ計算した全磁力異常を比較した結果,1)2次元モデルより2.5次元モデルのほうが3次元モデルのそれより誤差が少ないこと,2)2.5次元および3次元モデルにおいて長さと厚みを無限大として扱うには,それぞれ10GI(Grid Interval;格子点間隔),30GI 以上を想定すればよいこと,3)2次元モデル計算法は厚みも無限大を仮定していること,が判った.そして,磁性体の推定に3次元モデルを使用しない場合,計算量が同じであるなら長さを予想できる2.5次元モデルのほうが2次元モデルよりも適切であることを示した.
- 2007-03-31
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