家族ケアに関する新人看護師の学びのプロセスと教育支援に関する研究 : 卒後2年目看護師の1年間の縦断的調査から
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概要
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この研究の目的は,卒後2年目看護師の家族ケアに関わる看護体験を1年間追跡調査し,2年目看護師の家族ケアに関する知識や技術の学びのプロセスを明らかにすることである.調査は,半構成的インタビュー法を用いて,卒後1年4か月を初回として3ヶ月に1回の計4回とした.本報告では,3名の研究対象者のうち1名の看護師の初回(第1期)と3ヵ月後(第2期)の調査結果をKJ法にてまとめた.第1期は仕事に余裕が無く,家族ケアの体験も少ない状況であった.第2期では,早期退院を目指す上で患者の思わしくない回復状況や家族との関わりに困難を感じながらも,ある程度の見通しをもった看護が可能となり,実践能力が着実に向上していると推測された.家族との関わり方も上達し,必要性を判断しながら家族ケアを実践していた.家族ケアの内容は,介護に関する指導や社会資源の紹介,情報提供や主治医との仲介であった.家族ケアの学びを促す要因は,いつでも相談できる先輩の存在とカンファレンスへの参加と考えられた,また,自分の生活体験から生じた家族の気持ちの理解や情報提供の重要性といった認識や,コミュニケーションに必要な笑顔という自己の目標は,実践に生かされっっあるが,第2期の自己の成長と看護へのやりがいの自覚とともに,今後,家族ケアにどう影響してくかが注目される.
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