経営前提としての自己実現
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概要
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ちかごろ経営学者(とくに行動科学の影響を受けた)や経営者の間で,現代の人間,とくに若い入間が自己実現を求めており,こうした欲求を満たす場を与えないことには,生産性を高めることはできないであろうということが,盛んに説かれるようになっている。いいかえれば,こんにちでは自己実現欲求の充足と生産性の間に関数関係があるというのである。はたしてこうした仮定が現実に成立するものであろうか。それに答えるには実証的研究が必要であるといえるかもしれない。しかし実証をまつまでもなく,自己実現欲求の性格そのもののうちに,それを企業における生産性と結びつけることを不可能にするものが含まれているように思われるのである。この論文は,経営前提としての自己実現に理論的支柱を与えているところが大きいと思われるマスP一の自己実現欲求に関する説を分析することにより,そうした仮説の理論的根拠に疑問を提起することを意図している。
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学習院大学 | 論文
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