シクロデキストリン結合型カラムによる茶カテキンのHPLC挙動
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概要
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α-、β-、γ-シクロデキストリン(CD)結合型カラムを用いて、緑茶カテキンの逆相系HPLCの溶出挙動を検討した。β-CDカラムを用いると50分以内に8種類の緑茶カテキンが分離し、保持時間の順序は(-)-epigallocatechin(EGC)<(-)-epicatechin(EC)<(-)-gallocatechin(GC)<(+)-catechin(C)<(-)-epigallocatechin gallate(EGCg)=(-)-epicatechin gallate(ECg)<(-)-gallocatechin gallate(GCg)<(-)-catechin gallate(Cg)となった。α-およびγ-CDカラムでは、保持時間が短くなり、分離度が低下した。1-adamantanolの移動性への添加効果を合わせて考えると、この結果は、カテキンのCDキャビティへの包接がクロマログラフィーの保持と分離に重要な働きをしていることを示している。保持時間の温度依存性から、van't Hoffの式に基づき熱力学的パラメーターを求めた。β-CDカラムのΔH^0はγ-CDに比べ、すべてのカテキンに対してより低い値を与えた。
- 2009-12-18
著者
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奥村 寿子
金沢大学大学院自然科学研究科
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一谷 正己
(株)伊藤園中央研究所
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国本 浩喜
金沢大学大学院自然科学研究科
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瀧原 孝宣
株式会社伊藤園中央研究所
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池田 豊
金沢大学大学院自然科学研究科
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一谷 正己
株式会社伊藤園中央研究所
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栗山 尚浩
株式会社ワイエムシィ
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中島 多恵子
株式会社ワイエムシィ
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小路 庸子
株式会社ワイエムシィ
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滝原 孝宣
伊藤園
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