日本におけるエコツーリズムの現状と問題点 : 西表島におけるフィールド調査から
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概要
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日本では1990年頃から、伝統文化や自然環境の保全、環境教育等の効果を持つ観光であるとされるエコツーリズム等、新しいタイプの自然体験型観光が、各地で積極的な導入が進められており、2000年頃より産業として急速に発展している。エコツーリズムの最大の特徴はガイドを伴うことであり、これによって以前は一定の努力や技能が必要であった良質な自然へのアクセスが容易になることは自然環境保全上大きな懸念材料である。本研究では、ガイドツアーブーム以降、急速に大衆化が進んだ結果、特に自然環境保全上、多くの問題を引き起こしつつある沖縄県西表島のエコツーリズム(自然体験型ガイドツアー)に注目し、その現状を現地調査およびインタビュー等により明らかにし、問題点を抽出した。現地調査は、西表島における自然体験型ガイドツアーによる入域が最も多いと推定される、ヒナイ川流域を含む、複数の地域で実施した。エコツーリズム問題の背景について学際的な視点から議論し、善後策の提案を行なった。エコツーリズムは発展途上国では、現金収入手段が限られる地域における森林伐採→観光への産業転換などで、自然環境保全上も評価できる例も見られる。だが日本では、新たな観光産業ニッチの創出による、新しいタイプの自然破壊要因として機能している側面が強く、さらに地域出身者が携わるケースは稀であり、地域からの収奪と地域アイデンティティの破壊の側面が強いことから、今後エコツーリズムは制限あるいは禁止するべきであると考えられた。
- 2007-03-31
論文 | ランダム
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