「自然観」概説 : 科学的自然観と非科学的自然観(<特集>近畿支部特集(物理教育に現代的自然観を))
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概要
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自然観は,科学・技術の進歩・発展に深く関わり,各地に著しく異なった文化をつくり出した。古代インドの「無」の自然観や,中国の「空」の自然観には,科学を育む力はなかったし,古代ローマの自然観もそれを欠いていた。しかし,キリスト教的自然観は人間の努力や研究心を鼓舞し,科学や技術を発展させた。しかし,ローマ教会の支配体制の確立とともに,その自然観も権威に変化し,近代科学の誕生を阻害した。つまり自然観には科学や技術を育むものと,そうでないものがある。本稿では,自然観の歴史的変遷を概観するなかで,キリスト教的,非科学的自然観がどのようにして打破されていったかを中心に議論する。
- 1995-03-15
著者
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