高校物理における熱的諸概念の混乱 : 生徒の理解過程とその指導
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
高校では「熱」「内部エネルギー」などの熱力学的諸概念を用いて"熱的解析"の初歩を学習する.そのさい,どのような概念がどのような順序で導入されているかを教科書によって調べてみた.その結果,熱力学的には曖昧ともいえる「熱エネルギー」という用語が導入されていることに気づいた.分析してみた結果,「熱エネルギー」という用語の導入は止めた方が良いのではないかと思われるのでそれを主張する.また,上のことと関連して,熱的諸概念の「性格的区別」を授業の中で強調する必要を感じ,具体的に実践してみて,それらを分析した結果,「エネルギー」は状態量であり,「熱」や「仕事」は非状態量であることをもっと強調して教えることは必要であり可能であることがわかった.
- 1981-02-28
著者
関連論文
- 高校物理における内部エネルギー概念の形成
- 手回し発電機の活用による"電源"概念の形成
- 教育実験用電源としてのゼネコン, その活用と考察
- マレーシアの留学生に対する予備教育 : 物理の指導を通しての考察
- 大学入学試験問題と高校物理教育(座談会)
- 55年度共通一次学力試験(物理I)について
- 新指導要領について : 物理I,II(座談会)
- 「ゴム管を伝わる波」の活用とその考察 : 実験を,面白く分り易くするために
- 固体中の電子に働くローレンツカの生徒実験 : 生徒の理解プロセスとその指導
- 54年度共通一次学力試験(物理I)について
- 初等力学教育における「仕事」の扱いについて : 生徒の理解プロセスとその指導の例
- 高校物理における熱的諸概念の混乱 : 生徒の理解過程とその指導
- 高等学校側からみた大学入学試験問題の現状と大学に望むもの
- バード・R・ウィルソン ラファエル・リタウェル 著, 伏見康治・伏見 論 訳, 現代の科学 46 加速器の科学, 河出書房新社, 昭和46年11月30日刊, B6版, 230頁, 450円
- ファイマン物理学I力学, ファインマン他2名著, 坪井忠二訳, 昭42年6月岩波書店発行, B5, 379頁, 1,500円(図書紹介,談話室)
- 高校物理教材における問題点(I) : 熱とエネルギー(談話室)
- 聞き書き帳(4) : 隕石研究について,永田武氏に聞く
- 大学入試問題について : 近桂一郎先生と永田一清先生に聞く(聞き書き帳)
- 残念ながら,衰退を続ける日本の物理教育
- C2 未知の未来のために教育する(全体講演,物理教育国際会議)
- 連成振子を用いた"うなり"の周期の測定
- 屈折の法則(話のたね)
- 高校で扱う物質波について
- 共通1次試験検討委員会報告(学会報告)
- ヨーロッパにおける物理教育
- MKSP単位系と高校教育
- Girepセミナーについて
- エドワード・P・クランシー著, 吉田耕造・前田総之助訳, 現代の科学 47 潮汐の話
- 粒子・波動の二重性の扱いについての一考察(II.科学教育研究について)
- 相対論の起源に関する考察およびその導入法-その2
- 相対論の起源に関する考察およびその導入法-その1
- 力線による場の指導について(談話室)
- 気体運動論 : 生徒はどこまで追求できるか : 物理教育シンポジウム : 高校物理教育の現状とその改善 : 理論的思考過程指導上の問題を中心に
- 電磁法則と相対性原理
- 物理の予備教育,学生はどんなところで戸惑うか : マレーシアでの波動の指導にもとづいて
- CAS単位系の提唱
- MKSA研究会報告
- MKSA有理系について