慣性体の変位を利用した加速度測定器の試作
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概要
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高校物理教育における力学分野において,加速度概念の把握は非常に重要であるが,高校生はかなり理解の困難を示している.速さ測定には速度計があるように,加速度を直接測定できる加速度計が必要になる場合もある.いろいろな運動体の加速度を直接測定することによって,加速度を身近かなものにすることは生徒の理解を助ける一つの方法である.従来振動工学で使われている加速度計はひずみ計を用いたものが多く,感度も非常に高いが,高校生が原理を理解するのには難しい点もあり,また製品も高価である.そこで高校生にも理解できる原理に基づいて加速度計を作り実際に使用してみたところ,かなり良い結果が得られた.加速度計の原理は慣性体の両端にばねをつけ,慣性体が慣性力を受けると,その大きさに比例して変位するが,その変位を光変位にかえ,光変位に比例した電圧出力を得られる素子(フォテンショマチック,商標名)を利用し,加速度の大きさに変換する方法をとっている.本器の大きさは80×80×200mm^3で重さは約2kgwである.
- 日本物理教育学会の論文
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