IACS要求に基づくクランク軸応力解析システムの開発 : パソコンによる軸系ねじり振動のモード解析
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概要
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NK規則では,クランク軸応力の計算方法は二つある.一つは従来のNK独自の方法であり,もう一つはIACS要求に基づくUR規則である.この二つの方法では荷重の扱い方,応力集中係数の計算方法,曲げ,ねじり,せん断力による合成応力(等価応力)と許容応力の評価方法等多くの点で異なっている.中でも注目すべきはねじり振動についての扱いの違いである.すなわち,従来のNK詳細検討法ではトルク変動成分を静的に扱っている.そのため,クランクのねじり振動応力を別途検討する必要がある.一方IACS法では,軸系の各等価慣性モーメントに関するモーメントのつり合いを考慮することによって,直接トルクの平均成分及び変動成分を同時に扱っている.したがって,IACS法では静的な曲げやねじりと同時に直接ねじり振動を考慮している.本報告では,IACS法によるクランク軸の応力計算を行う場合問題になる軸の全回転域での正確なインジケータ線図の入力及びねじり振動計算における減衰係数の扱いについて簡単に触れ,そのあと,代表的な計算例を示す.また,近年計算機の進歩がめざましく,低価格なパソコンでも前記IACS法によるクランク軸応力計算が可能になった.しかも,パソコンは汎用機と比較してグラフィクス機能が使いやすく,入出力データの扱い方も簡単であるなど種々な面で汎用機よりユーザフレンドリー(対話型)である.そこで,パソコン上で計算を実行し,その結果をグラフィクス表示する解析システムを作成したので,その機能についても簡単に報告する.
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