高速CMOS イメージセンサPB-MV13 のガンマ線照射試験
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概要
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我々はBepiColombo 水星探査計画の磁気圏探査機(Mercury Magnetospheric Orbiter : MMO)の搭載機器として,ナトリウムガスの運動を可視化するカメラを提案している.この装置には毎秒500 枚以上の撮像・読み出しが可能なイメージセンサが必要であり,Micron 社のCMOS イメージセンサ(PB-MV13)はその候補の1 つである.水星周辺は放射線環境が非常に厳しく,初期的な見積もりでは,ミッション期間中の総吸収線量は約70 krad(Si)と計算されている.センサの放射線耐性を調べるため,<60>^Co を用いてガンマ線照射試験を行った.その結果,暗電流は4 倍にまで増加し,受光感度も約11 % 低下したことが確認されたが,それ以外の損傷は見られなかった.今回の試験結果により,PB-MV13 は放射線耐性のある高速イメージセンサであり,水星探査機に搭載する大気カメラに採用できると結論付けた.
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