パーミュテーション問題のない周波数領域独立成分分析(<小特集>ブラインド信号処理の技術とその応用論文)
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概要
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周波数領域の独立成分分析(ICA)においては,「周波数によってどの原信号がどのチャネルの分離結果に現れるかが異なる」という現象が問題になっていたが(パーミュテーション問題),2006年ごろから,それに対処できる新しい枠組みが現れてきた.それは,独立性の尺度を全周波数からただ一つ計算し,それを最適化することで,パーミュテーションの一貫した分離結果が直接得られるというものである.本論文では,そのような方式として,我々の行っているスペクトログラム全体でのKullback-Leibler情報量最小化について解説するとともに,同時期に発表された"Independent Vector Analysis" という方式との類似点や相違点についても説明する.最後に,今後の展望について考察する.
- 2009-05-01