Au析出Si表面におけるショットキー型交流表面光電圧の解析(半導体材料・デバイス)
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概要
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交流表面光電圧(alternating current surface photovoltage: ACSPV)法を用いて,原子吸光用Au標準液を添加した水溶液中にSiウェーハを浸漬してAu析出したSi表面の状態について調べた.Au析出したn型Siウェーハ表面では,周波数に依存したACSPVが観察され,n型Si表面が空乏・弱反転状態にあることを示した.Au析出したn型SiウェーハにおけるACSPV周波数依存性の曲線から遮断周波数を求め,Si表面ポテンシャルの解析を行った.その結果より,Au/n型Siショットキー障壁のバンド図を求め,障壁高さΦ_Bを0.73〜0.76eVと算出した.この値は,報告されている値Φ_B=0.79eVに近く,Au/n型Siショットキー障壁が形成されていることを支持している.この結果から,Au/n型Siショットキー障壁の形成により,n型Si表面が弱反転化し,ACSPVが発生するモデルを提案した.一方,Au析出したp型Siウェーハにおいては,測定された電圧は装置のノイズレベルであり,Si表面ポテンシャルが小さいことを示した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2006-07-01
著者
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