酵素的連続反応の解析
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概要
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Aなる基質がBを経てCを生成する連続反応に於て,これが酵素的に行われる場合の理論的解析は既に行われているが,当教室に於てジグリシルジアミノ安息香酸を基質として,これが酵素的にモノグリシル安息香酸を経てジアミノ安局香酸を生成する連続水解の解析を行つた成績がある。著者は,この連続反応が燐酸酵素に適するように新しい基質パラニトロフェニール燐酸エチル(NPPE)のCa塩を製出した。このNPPEを基質としてこれが燐酸ジエステラーゼによつてパラニトロフェノール(NP)を遊離してエチル燐酸(EP)を生成し,次いでEPが燐酸モノエステラーゼによつて水解されて無機燐酸(P)を生ずる連続反応の実験を行い,中間に生成されるEPの極大生成量の解析を行つた成績について報告する。
- 千葉大学の論文
- 1955-05-28