イェイル・レポートからランド・グラント・カレジへ : ジョナサン・ボールドウィン・ターナーと知の共和国構想の誕生(教育哲学)
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概要
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定説では,19世紀の半ば以降に登場するランド・グラント・カレジは,1828年のイエィル・レポートが定式化した古典的カレジにとって替ったといわれる.本論では,こうした定説に疑義を差し挟み,定説とは反対にランド・グラント・カレジの構想はイエィル・レポートの主張の延長線上にあり,後者の提案の具体化でさえある,と主張する.イエィル卒のジョナサン・ボールドウィン・ターナーは1851年,科学と文芸の諸原理こそ優れた教育の基礎であるとの原則を応用して「産業大学論」を公表した.産業大学を中心として,ワシントンの中央研究所と産業諸階級とを結ぶ教育体系を提唱したターナーは,宗教に基づくかつての「公共性」に替えて,知の共和国に基づく新しい「公共性」を高等教育に打ち立てたのである.
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