クヌギ材積表の調製と材積構成要素の検討
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概要
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この研究は,混牧林に生育するクヌギに適用する幹材積表および総材積表を調製すると共に,材積を構成する各要素と胸高直径,樹高との関係を明らかにし,一般クヌギ薪炭林と比較してクヌギ混牧林の特徴を把握しようとしたものである.研究の結果を要約すれば次の通りである.1.混牧林のクヌギ材積推定に適用する材積式は次のとおりである.幹材積V=DH(0.2910D+1.0814)枝条材積v=2.2003D^2-1.8014H総材積V_T=D^2.5369+0.3475H)この式によつて算出される幹材積は,熊本営林局立木幹材積表広葉樹材積にくらべて明らかに小さく,営林局材積表は混牧林に不適合である.2.クヌギの樹皮厚は,年令,胸高直径,樹高とそれぞれ次に示す式によつて表示される.樹皮厚と年令Y=0.4126+0.1446X-0.0036X^2樹皮厚と胸高直径Y=0.4744+0.1447X-0.0028X^2樹皮厚と樹高Y=0.9545+0.0793X3.樹皮材積は次式によつて示され,V'=D(0.7191D+0.7400H-1.5485)年令とは一次式で示される関係にある.Y=-0.0029+0.0011X4.樹皮率は,胸高直径,樹高とそれぞれY=42.0089-0.9895XY=54.46-3.9096X+0.1242X^2で表される関係にある.また胸高における材率とはY=51.65+76.14(d/D)-119.79(d/D)^2の関係にある.5.枝条率は,胸高直径,樹高とそれぞれY=27.34+(5290.00)/(58.23+D^2)Y=21.90+499.77/(58.71+H^2)で示され,一般クヌギ薪炭林のそれより大である.6.胸高形数は胸高直径とY=0.406+13.272/(26.44+D^2)で表示され,一般広葉樹のそれより小である.
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