新たな刑法正当化戦略の問題点とその「市民」像 : ヤコブスの積極的一般予防論の検討をてがかりに
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概要
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はじめに Ⅰ. システム論による刑法システム正当化戦略―ヤコブスの刑罰目的論― 1 ルーマンの社会システム論の基本的視座 a) 基本的視座 b) 法規範の正当化に関する見解 2 具体的戦術展開としての積極的一般予防論 a) ヤコブスの積極的一般予防論とルーマンの社会システム論 b) イデオローギッシュな正当化からテクノクラーティッシュな正当化への転換 Ⅱ. 日本における積極的一般予防論をめぐる議論―内在的観点から― 1 近時の積極的一般予防論に関する見解 a) 責任原理との関連から b) 法益保護思想との関連から 2 積極的一般予防論に対する再評価 a) 積極的一般予防論における処罰制約機能 b) 「社会のアイデンティティー」と近代刑法原則 Ⅲ. 隠蔽される「現実」と統合される「市民」―外在的観点から― 1 隠蔽される「現実」の位相 a) 多様性の縮減―シュルツ― b) 合意の強制―スマウス― c) 前近代への退行―リューダーセン― 2 社会統治システムとしての「市民刑法」 a) 「市民刑法」と「敵刑法」の並存 b) 「ポスト・モダンの要請」と近代刑法原則 c) 「市民刑法」論における「自律」「共生」の陥穽 むすびにかえて
- 九州大学の論文
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