乗法型TFPと加法型TFP
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概要
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SNAにおける産業別の実質所得(要素所得)は営業余剰と雇用者報酬から構成されている。さらに、営業余剰は資本価格と資本の積で、雇用者報酬は労働価格と労働量の積で与えられる。そうすると、実質所得は消費者の総支出関数と同型となる。それゆえに、実質所得の対前年比・前期比の対数差分は2つの理想対数変化指数の積(価格指数×数量指数)に分割できる。この理想対数変化指数における鍵は対数平均である。この対数平均を用いると2つのタイプのTFP(全要素生産性)、乗法型TFPと加法型TFPの計算式が得られる。これらはHarbergerのsunrise-sunset図の2つの縦軸に対応している。しかしHarbergerのそれらが近似式であるのに対して、われわれのそれらは真正の計測式であり、かつ経済データなどの離散型データに適合したものである。
- 上武大学の論文