市場流通される糯米およびその餅の貯蔵に伴う食味低下の因子構成
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概要
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長野県産の糯米品種3品種について,新米として平成18年産,古米として平成17年産を供試した。そして焼き餅の官能評価を行い,糊化特性,餅生地硬度および焼き餅の伸張度,におい識別値の理化学的性状の調査を関連付けて,貯蔵過程の古米化に伴う糯米とその餅の食味低下の因子構成を検討した。1.官能評価と理化学的性状の相関関係では,官能評価の「のび」,「粘り」,「美味しさ」,「香り」および「総合評価」の5項目に対して,負の因子として糊化特性の最高粘度とにおい識別値のSC1,正の因子として焼き餅の伸張度の関与が大きいことが分かった。2.主成分分析による主成分得点の布置は,品種間で収穫年産別に2群に大別された。因子分析では,貯蔵に伴う古米化による負の因子構成として,「のび」,「コシ」および老化性に関る変数が関与していることが明らかになった。
- 日本調理科学会の論文
- 2009-02-20