候補者のプライバシーを考慮した電子投票
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概要
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本論文では,ミックスネットに基づく投票システムにおいて候補者のプライバシーを守る方法を提案する.従来のミックスネットを用いたシステムでは,その正当性の検証のために復号された投票内容がすべて,順番が無作為に入れ替えられているとはいえ,公表される.そのため,各候補者が獲得した票数が分かってしまうが,これは好ましくない場合がある.我々は,各候補者の獲得票数を隠しつつ投票内容の分布のみを出力する検証可能な方法を提案することでこの問題を解決する.ミックスネットを構成する分布から勝者を特定し,権限者は協力してこれの検証可能な公表を行うことができる.勝者が誰であるか以上のことを明らかにするという意味において提案方法はプライバシーを完全に守りこそしないが,投票内容の分布を漏らすことにより,システムを効率的なものとすることに成功した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2008-11-28
著者
-
古川 潤
日本電気株式会社 インターネットシステム研究所
-
佐古 和恵
日本電気株式会社 インターネットシステム研究所
-
佐古 和恵
日本電気共通基盤ソフトウェア研究所
-
佐古 和恵
日本電気 中央研究所
-
古川 潤
日本電気
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