シリコン酸化膜中に取り込まれたドーパントの影響(プロセス科学と新プロセス技術)
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概要
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一般的なメモリやCMOSプロセスにおいては、拡散層やゲート電極にリンやボロン、砒素等の不純物をドープしたシリコン材料が用いられる。しかし、昨今の微細化に伴い、ドーパントの拡散・析出による問題が顕在化しつつある。また、従来の水蒸気酸化やドライ酸化に加え、近年ではラジカル酸化などの手法も確立されているが、これら新規酸化手法に対するドーパントの拡散・析出挙動の統一的な報告事例はない。本稿では、MOSキャパシタを試作し、TZDB特性及びTDDB特性の評価を行うと伴に、SIMS法、XPS法を用いて、ドーパントの拡散・析出挙動を評価した。その結果、温度、雰囲気、酸化種など酸化手法、及びドーパント不純物元素の種類に拠り、取り込まれ挙動が異なる事が明らかとなった。さらに、酸化膜中にドーパントが取り込まれる事で、(1)TZDB特性の劣化、(2)電子トラップの誘発、など、酸化膜特性へ深刻な影響を与える事が分かった。これら酸化手法によるドーパント取り込まれ挙動と酸化膜特性へ及ぼす影響を詳細に評価する事で、ドーパントによる特性劣化のメカニズムを考察し、ドーパントによる劣化のないシリコン酸化膜の形成手法を提案する。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2008-10-02
著者
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