人間関係と接続詞「だって」の使い方
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概要
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日本語母語話者は会話をする際、"人間関係という指標"によって接続詞を使い分けている。本稿では、話しことばで使用される接続詞「だって」を調査し、人間関係の中で「だって」がどう使い分けられているか、またどのような運用がなされているか、を考察した。調査した資料は、4つの人間関係(初対面同士、友人同士、親しい女性同士の友人、親しい男性同士の友人)の雑談資料で、調査の結果、「だって」は、人間関係が近づくほどその使用が増え、会話相手への心的依存度が高まること、また語用機能の拡張がみられることが示された。初対面同士で使用される「だって」の場合、自分の発言に対する理由説明や相手の発言に共感して理由説明をする使い方が多いのに対し、友人以上の関係になると、相手の発言・思考領域に踏み込むような使い方や、察しを求めるような使い方が観察され、「だって」の運用には"人間関係"が指標となっていることが明らかになった。
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