help構文の扱いに関する一考察 : 学校英文法の視点から
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概要
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本稿は、help構文におけるtoの出没に関する取り扱いを学校英文法の視点から考察するものである。toの出没に関しては、結局のところ、定番と言えるような説明は見当たらない。解説が簡潔すぎて判断に迷うものもある。しかし、我々教える側の人間としては、学生・生徒に対して、ある程度の答えを用意しておく必要がある。とりわけ学生・生徒の文法嫌いを避けるためにも、「例外の暗記」の繰り返しよりも、認知的な文法指導の方が望ましく、文法規則には一貫性と応用性があることを指導することで、文法の面白味を伝えたいと筆者は考える。そこで、本稿ではまず、help構文に関する先行研究を瞥見し、toの出没の扱いを比較検討する。次に、先行研究の妥当性を、野仲(1994)、豊田(1983)そして福井(2000)の研究をもとに歴史的・共時的な観点から検証し、「事態認識のずれ」と「helpの根源的意味」の視点からの分析に関して問題提起をおこなった。
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