大学生の「いじめ」に対する態度
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概要
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いじめ問題に関して、筆者は本紀要の第26巻(1996)で、教育指導者を対象にしたアンケートをもとに、『教師や保護者は「いじめ」をどう見ているか』という報告を行った。その結果を簡潔にまとめれば、「指導的立場にある教師や保護者は、問題を他人事化した理総論的ないじめ観をもっており、彼らの認識にはかなりの■■や矛盾が見られる。とくに、いじめを根絶可能であると考える人たちに、その傾向が強く示されていた。また、いじめにおける加害者や被害者の心理を推測して自由記述してもらった場合、いじめる側の心模様は想像できても、いじめられる側の気持ちを充分に察していないこともわかった。そして、ここでも根絶可能視群には、自分たち指導する側に都合のよい現実にそぐわないような記述が多かった」となる。その調査結果を踏まえた上で、一部内容を修正したアンケートを、むしろいじめ問題の当事者に近い立場にあると考えられる大学生に実施してみた。大学生は、いじめが教育現場において現在のような形で顕在化してきたころに生まれた世代であり、ほんの数年前にいじめが頻発する学齢期を過ごし、今もなお学校教育の中に身を置いているので、いじめ問題に関してより率直な意見が聞けるものと期待できる。以下にその結果を報告する。
- 和歌山県立医科大学の論文
著者
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