保育者養成教育におけるネイチャーゲームの可能性について(3) : 第4段階「感動をわかちあう」活動に関する考察
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概要
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ネイチャーゲームの中で第4段階であるサイレントウォークを取り上げ,保育者養成校の1年生の実施した報告書から学生の感想と幼児を対象にサイレントウォークを行う場合への応用との関連について考察することが目的である。その結果,(1)全体を通して難しさ・不安・戸惑いを感じた学生が多く見られ,指導員側の学生にそれらを感じた学生がより多く見られた。(2)指導員側に回った場合,自然の発見よりも伝え合いの楽しさを味わうことが難しい傾向が見られる。(3)前向きに取り組もうとすることは,指導員側に回った学生の方がわずかに大きな割合を示している。(4)幼児を対象にした場合のゲームの考察方法については,難しさ・不安・戸惑いを感じた学生には導入を丁寧に行う工夫についての記述が目立ち,難しさ・不安・戸惑いを感じなかった学生にはすぐに実践に入り,保育者が行動でしめす工夫について回答しているものが目立った。(5)自然の発見を楽しむことができた学生には具体的な発見の方法を押さえた回答が目立った。前回の報告を踏まえて,ネイチャーゲームの1つの目的である「自然の気づき」について言及すれば,その発見数よりも発見を楽しめたかどうかが重要であり,その経験が幼児と共に行う際の具体的な方法を考案することにつながるのではないかと考えられる。
- 国際学院埼玉短期大学の論文
著者
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