坐位姿勢による股関節屈筋活動の違い : 超音波診断装置による腸骨筋の観察
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概要
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本研究の目的は脊柱の適度な生理的弯曲を伴った坐位姿勢における股関節屈筋の活動の検証である。健常男性10名(23.8±6.5歳)を対象に体幹をアップライトに保持した坐位姿勢とその姿勢より股関節を屈曲させた前傾坐位姿勢において超音波診断装置により腸骨筋横断面積を比較した。前傾坐位を比較対象とした理由は,(1)骨格筋の筋長の短縮はその筋収縮の有無に関わらず筋線維の走行に直角な横断面積を増加させる。(2)そのため筋横断面積の比較だけでは筋活動を検証できない。(3)しかし検証姿勢の筋横断面積がそれより筋長の短縮した対象姿勢の筋横断面積と比較し増加したならば,それは筋活動によるものと考えた為である。腸骨筋横断面積は体幹をアップライトに保持した坐位姿勢において全例で増加し統計学的に有意であった。平均増加率は33.1±11.3%であった。これより体幹をアップライトな坐位姿勢保持に股関節屈筋群の活動を伴うことが間接的に示唆された。
- 四條畷学園大学の論文
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