同期型e-learningにおける学習者特性とインタラクションの分析
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概要
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中学生のe-learningに関して,学習者特性やインタラクションの影響を分析した.先行研究では,学習者の特性に応じて授業を設計することの必要性が指摘されている.そこで本研究では,動機の明確な社会人や大学生に比べて学習状況が異なる中学生の学習者を研究対象として,まず,モデル授業の効果が学習者の特性ごとに異なるかどうかを検証した.次に,インタラクションと効果との関係を検証した.「学習者特性による違い」については,日頃の学習状況に関する因子分析を実施した結果:「理解・定着が困難」(勉強してもできない),「意思・動機が薄弱」(様々な理由で勉強できない),「勉強・面倒の否定」(勉強に労力をかけたくない),の3因子が抽出できた.因子得点をクラスタ分析してグループに分類して比較したところ,因子の傾向や「授業の評価」や「得点上昇率」,チャット回数において,グループごとに違いが認められた.「インタラクションと効果との関係」では,公開チャットと非公開チャットと評価や効果に関する指標間の単回帰分析を行った.その結果,英語では,非公開チャットと理解度テスト得点の向上率に相関が見られた.
- 2008-10-20