複比と消失線に基づく重なり車両の検出(一般セッション2,文字・文書の認識・理解)
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概要
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射影変換に関する不変量として,同一直線上の4点間の複比が挙げられるが,1点を画像中の垂直方向(y方向)の無限遠点,すなわちy=∞にとると,画像中の3本の水平線分の動きから,それらが道路面に垂直な同一平面上の線分であるか否かが判定でき,車載カメラによる先行車検出などに適用されている.カメラのピッチングが無視できる場合,水平線として消失線が利用できるため,2本の水平線分の動きから水平線分間の平面が道路面に対して垂直であるか否かが判定できる.本稿では,この原理を利用して,道路上に据え付けられた監視カメラの画像から走行車両を検出する手法を提案する.固定された監視カメラの場合,消失線の位置は一定である.このため,画像中で上下に隣り合う2本の水平線の組を追跡し,その動きから2本の水平線分を含む平面が道路面に対して垂直であるか否かを判定する.次いで,上下左右に隣接する垂直面の同一平面性を,その内部の水平線の組の追跡結果から判定し,同一平面の場合にはマージする.車両を後方から撮影する交通流監視カメラの場合,車両背面に垂直面が存在する可能性が高いため,得られた垂直面から画像中の車両領域を検出する.本手法では,車両の背面がそれぞれ異なる垂直面として検出されるため,渋滞などで複数の車両が重なって見える場合においても,個々の車両を分離することが可能である.渋滞時のシーンを用いた実験結果により,本手法が重なり車両の検出に有効であることを示す.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2008-02-14
著者
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