リンゴにおける払落とし法と押潰し法を組み合わせた簡易的なハダニ密度推定法の検証
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概要
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生産現場でルーペを使わずにダニ類の寄生密度を推定することを目的として,ブラシで払い落とす工程と紙の上で押し潰す工程を組み合わせたハダニ計数法を考案した.本研究では,リンゴ葉にナミハダニ雌成虫を接種して,ブラシで払い落とす工程と紙の上で押し潰す工程を検証した.さらに,ナミハダニ発育ステージが混在するサンプルを押し潰したときに得られる多様な斑点のうち,同じ斑点を同じように留意して肉眼で計数したときに寄生密度を推定できるか,コンピュータの画像解析機能を利用して計数すべき斑点を抽出して検証した.払い落とし効率は寄生密度によって異なり,成虫密度が葉あたり1頭の場合には87%の個体が濾紙上に落下し,葉あたり10頭の場合は55%の個体が落下した.また,濾紙上の個体数が少ないと斑点による再現率が高く,多いと再現性が低かった.これらの傾向は野外サンプルの結果と一致し,寄生数が多いと寄生密度を推定することは困難であると考えられた.一方,成虫密度が葉あたり8頭以下に注目すると回帰係数は0.89〜0.94となり,75dpiでスキャンした画像を閾値170で2階調化した斑点数と,寄生密度の間に回帰式y=0.68x+1.55が得られ,決定係数0.89でナミハダニの寄生密度を推定した.
- 2008-08-25
著者
-
豊島 真吾
果樹研リンゴ
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豊島 真吾
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所省農薬リンゴ研究果樹サブチーム
-
井原 史雄
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所省農薬リンゴ研究果樹サブチーム
-
高梨 祐明
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構東北農業研究センター省農薬リンゴ研究チーム
-
井原 史雄
果樹研リンゴ
-
高梨 祐明
東北農研
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井原 史雄
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所
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