多目的遺伝的プログラミングを用いた自動回路設計
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概要
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多目的問題に対して自動的に回路を合成する効率的な遺伝的プログラミング(GP)法を提案する。複数の目的関数の加重がけ手法のような従来法ではただ1つの解のみが求められ、関数間のトレードオフのバランスをとるには不十分である。提案法ではユーザの選択が可能な最適解の集合が求められる。少なくとも1つの目的関数を犠牲にすることなしにはさらなる改良ができないパレート解と呼ばれる最適解候補を求めるために、SPEA2(Strength Pareto Evolutionary Algorithm 2)を用いる。さらに処理時間を短縮するために、MPIを実装したPCクラスタシステムによる並列計算プロセスを用いる。各CPUあたり1つのサブグループを割り当ててプロセスを分割してパレート解を系統的に求めるためにDRMOGA(Divided Range Multi-Objective Genetic Algorithm)を用いる。提案法を1つのテスト関数と4つの回路設計例に適用する。テスト関数の例の結果により、パレート解集合を見つける提案法の基本的な振舞いの妥当性を示された。回路設計例の結果により、提案法の実用的な問題への適用可能性を検証し、ユーザがパレート解集合からどのように最も適切な解を選択することができるかが示された。An efficient genetic programming (GP) method which synthesizes circuits automatically for multi-objective problem is proposed. Conventional methods like the weighting method of multiple objective functions find only one solution which is often not enough to balance trade-offs between the functions. The proposed method finds a set of optimal solutions which can be selected for user's choice. The SPEA2 (Strength Pareto Evolutionary Algorithm 2) is used to find possible optimal solutions called Pareto solutions which give no further improvement without violating at least one objective function. Furthermore a parallel computing process using a PC cluster system with MPI is used to reduce its processing time. The DRMOGA (Divided Range Multi-Objective Genetic Algorithm) is used to divide the process to find Pareto solutions systematically by allocating one sub-group for each CPU. The proposed method is applied to one test function and four circuit design examples.The results of the test function example validated basic behaviors of the proposed method which finds a set of Pareto solutions. The results of the circuit design examples validated applicability of the proposed method to practical problems and showed how users can select their best solutions out of the Pareto sets.
- 同志社大学の論文
著者
-
加藤 利次
同志社大学
-
井上 馨
同志社大学
-
井上 馨
Department of Anatomy,School of Medicine,Hokkaido University
-
加藤 利次
Department Of Electrical Engineering Doshisha University
-
結城 康之
Graduate Student, Department of Electrical Engineering, Doshisha University
-
結城 康之
Graduate Student Department Of Electrical Engineering Doshisha University
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