4. 軟X線レーザー照射によるXeクラスターの内殻電離(<小特集>プラズマ軟X線レーザー利用研究の最前線)
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概要
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波長13.9 nm(hv=89.2eV),集光強度1×10^<10>W/cm^2の軟X線レーザーをXeクラスターに照射し,相互作用により発生するイオンを飛行時同型質量分析法により計測した.ここで,光子エネルギーはXe 4d内殻電子を光電離するのに十分で,その内殻電離断面積は最外殻電子である5pの光電離断面積よりも1桁以上大きな値を持つ.さらに,シンクロトロン放射を用いた同様の実験と比較して軟X線レーザーのピーク輝度は格段に高い.これまでの実験により,クラスターサイズが大きいほど,また,レーザー強度が高いほどXe^<3+>イオンの生成効率がXe^<2+>イオンに対して増大することが判明した.このことはXe 4d^<-1>内殻ホールが主にダブルオージェ過程により脱励起し,その結果としてXe^<3+>イオンが支配的に発生したことを意味している.本章では,高輝度X線に曝されたクラスター中において何故ダブルオージェ遷移確率が大きくなるのかについて議論する.
- 社団法人プラズマ・核融合学会の論文
- 2008-07-25
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