塩基要素の施用がマメ科牧草種子の膨潤速度に及ぼす影響 : 第1報カリ施用の影響

概要

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カリ施用量を異にして,カワラケッメイ・ヤハズソウレンゲを栽培・採種し,これらを関係湿度78.2%の下において保存したのち,水中に浸漬して膨潤速度を調査し,さらに,全粒ならびに種皮・子葉ごとに塩基要素を定量し,次の結果を得た。1)カリ施用により種子の膨潤速度が極めて顕著に増大した。2)カリ施用により種子のカリ含量が顕著に増加した。3)このカリ含量の増加は,子葉におけるよりも種皮において一層顕著であつた。4)これらの結果から,カリ施用による種子の膨潤速度の増大は,カリの施用に伴つて増加した種皮組織特に臍部組織中のカリが,組織を構成する高分子化合物の水和度を増大させ,その膨潤性を増大させるため招来されるものと考えられる。
日本草地学会の論文
1962-09-30