生徒のコミュニケーションにおける自発性を引き出すための教師の効果的なアプローチについて : INREAL適用による実践分析
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概要
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中学部3年「アルバム作り」の授業の中でコミュニケーション指導に取り組んだ。中度の精神薄弱児で自発的発話が乏しいO君に対して、INREALの手法に添って教師のかかわり方を見直していった。特にSOUL、待ち時間、子供のレベルに合わせるなどを取り入れていった結果、O君の発話が増大した。それにつれ指示的な教師の態度は反応的に変化した。後期にはO君とF君の生徒間の会話を促進させる試みに取り組んだ。教師が二人の間に立ち、不明瞭なことばを言い直したり、同じことばを繰り返すなどしてつなぎ役を続けた結果、教師の支えなしでも二人の会話が始まるようになった。以上からかかわる大人の見直しの必要性や生徒間の相互関係の昂まりが授業内容そのものをも豊かにする。従ってコミュニケーションに視点をおいた授業づくりにも関心を向けていくことの重要性を検討した。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1992-03-30
著者
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