準備行動の生理心理学的研究(II) : 暗算時(閉眼)の反応関連電位(RRPs)におよぼす緊張水準の効果と臨床との関連
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概要
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本研究は最初にRRPsの生理心理学的特性を明らかにする目的で、RRPsにおよぼす心理的緊張水準の効果を課題の難易の2条件下で検討した後、臨床との関連を議論する上でMRのRRPsを採取し、MR特有のRRPsの存在について検討がなされた。健常者の結果から (1)本実験手続では緊張水準の違いによるRRPs波形の差異は傾向としては示されたが統計的有意差は認められなかったこと (2)課題の難易に応じRRPsの立上りはより早期に生じ、従って緩電位変動の持続時間は長くなること (3)BP条件よりも課題条件事態に於て、より明瞭なRRPs波形が認めらたこと (4)練習効果によりRRPs波形が出現したこと等が見出された。またごく少数の母集団ではあるが、MRのRRPsは、基線の変動、波形の平担化、CPPの遅延等で特徴づけられた。今後RRPs研究を進めるにあたって、反応に用いられる筋肉の活動性、速度、部位等のパラメータの検索を行なうこと、また運動状態にあるときの運動と大脳の活動部位の時間的関係および活動部位等の検索を行なう必要性が示された。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1980-12-30
著者
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