精神薄弱児の弁別学習に関する研究 : 刺激次元への注意の効果を中心として
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概要
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本実験では被験児の刺激次元への注意が弁別学習の速さに及ぼす効果を精薄児と正常児について検討した。被験児の次元偏好性を調べた後に、実験Iでは二次元二価の課題で優位次元を適切とした群と非優位次元を適切とした群の学習の速さを比べた。結果は、精薄児群についても正常児群についても優位次元を適切とした群の方が学習が速かった。また、優位次元が適切の場合は精薄児も正常児と同じ速さで学習するが、非優位次元が適切の場合は精薄児は、正常児より学習が少し遅れることがわかった。実験IIでは優位次元を適切として、一次元課題を課した群と二次元課題を課した群の学習の速さを比較した。その結果、精薄児群についても、正常児群についても、両実験の学習の速さに差はなく、精薄児群と正常児群の差も認められなかった。実験IIIでは非優位次元を適切として二次元課題を課し、弁別学習の前に非優位次元に注意づけをさせた群と注意づけをさせない群の学習の速さを比べた。その結果、精薄児群については両実験群に差はみられなかったが、正常児群では注意づけをさせた群の方が有意によかった。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1974-06-01
著者
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