精神薄弱児の弁別学習に関する研究 : 強化率と学習効果の関係を中心として
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概要
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精薄児と正常児の弁別学習のしかたにおける問題を連続強化条件と間歇強化条件での成績を比べることによって調べた。実験Iでは数の多少弁別学習をさせた。正反応に対し100%、75%、50%、25%の強化をする4群をもうけた。結果は精薄児群も正常児群も強化率が低くなるにつれて学習達成者率は低くなったが学習達成までの平均所要試行数に差は認められなかった。消去者率を見ると、強化率の低いほど消去者率は低くなり、消去までの試行数も大で消去抵抗が大きいことを示した。また同じ強化率では精薄児群のほうが消去抵抗が大である傾向を示した。実験IIでは実験Iで見られた問題点を修正して数の多少弁別学習をさせた後に幾何図形の大小弁別を学習させた。正反応に対し、100%、66%、33%の強化をする3群をもうけた。結果は正常児速習群だけ、学習達成者率及び所要試行数において強化率による差は見られなかった。消去者率は強化率が低いほど低く、同じ強化率では精薄児群の方が低い傾向がみられた。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1973-06-01
著者
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